朱雀図に褐色の斑点
キトラ古墳、ゲルが乾燥
奈良県明日香村のキトラ古墳(7世紀末−8世紀初め)からはぎ取り、保存処置中の四神図「朱雀」で、カビと細菌の混合体(ゲル)が乾燥して褐色の斑点状になり、全体に広がっていることが13日、分かった。
石室内で鮮やかだった朱色も表面を覆った泥が乾いて白っぽくくすんだようになっている。顔料自体に変化はないという。奈良市で同日開かれた文化庁の古墳壁画保存活用検討会で公表された。
作業を担当する東京文化財研究所の川野辺渉副センター長によると、ゲルは水でふやかして削ることはできるが、完全に取り除くことは難しい。
朱雀図は2007年2月にはがし、湿度が100%に近かった石室から取り出した。現在は明日香村の高松塚古墳近くの修復施設で保管し、カビ発生を抑えるため乾燥させている。
また、石室の西壁の泥に覆われた部分で十二支図の「申」の一部とみられる赤い顔料が確認された。川野辺副センター長は申図のほか、東壁に「辰」、南壁に「巳」が残っている可能性が高いと報告。